国際日本学

  • 欧宝体育平台_欧宝体育在线-app下载
  • 問い合わせ先

MENU

教員インタビュー

藤森 弘子 FUJIMORI Hiroko

役職
大学院国際日本学研究院 教授
研究分野
日本語教育学、応用言語学

【English Page】

留学生の多様化に合わせて教授法?教材を開発

 私は30年以上外国人に日本語を教えてきました。以前は、日本企業や関連企業への就職や研究者になるのが留学生の主な目的でした。現在は、マンガやアニメなどで日本を知り、そこから日本語を学びたいと考える人も増えており、目的が多様化しています。根底に日本や日本文化への興味があるので、教授法や教材もできるだけその部分をうまく引き出せるように工夫しています。
 留学生たちは、日本について知りたい、日本人と友達になりたいと思っています。ですから教授法にも、「自国の文化を日本人に紹介して、代わりに日本文化を教えてもらう」といったインターアクションに重きを置いています。
 私自身の研究内容は、第二言語習得論?中間言語語用論です。中間言語とは外国人が話す日本語のこと。例えば、誘いを断る場面で「私は行きません」とはっきり言ってしまうことは、文法としては正しくても語用論的には相手が目上の人なら、適切とは言えません。日本語でコミュニケーションする時には、文法の正しさよりも相手や場面に応じて適切に言葉を使い分けることが大切なのです。日本語学習者のそういったデータをとり、母語話者の傾向と比較し、それを教授法や教材に生かすといったこともしています。
 国際日本専攻では、優れた日本語教育者の育成も大きな目標の1つ。その観点から4月からの授業では、日本語教育の実践研究に主眼を置いた内容にしていきます。具体的には、日本語の文構造など基本的な部分だけでなく、コミュニケーションに焦点を当てた会話教育、そしてもう1つが、教材をどう使えばより効果的かという教材リテラシーを高める内容です。
 自他文化を知り、その内容をそこの言語で伝えられるようにするのが、言語教育の基本だと思います。理論を踏まえた実践力が身につくよう、一緒に学びましょう。

一覧へ戻る